二股男─甘い誘惑切ない葛藤─
愛の発言に思わず笑みが零れる


「なっ!!
笑う事無いじゃん!!
もう……言いたくなかったのに」


だってさ!
今まで、俺の事が好きとか一度も聞いた事無かったし。


そんな素振りさえ見せない愛が
さゆりからの電話でヤキモチだよ?


嬉しいに決まってるじゃないか。


「ゴメンゴメン!
だって、嬉しかったんだもん」


クククっと
腹を抱えながら笑う俺を
膨れっ面で睨む愛が
さらに愛しく思える


「今度笑ったら、本気で殴るからね……」
< 139 / 165 >

この作品をシェア

pagetop