二股男─甘い誘惑切ない葛藤─
さゆりは自分の紅茶と
俺のコーヒーを持ってソファに座った


「本当は……親には
帰ること、言ってないから帰らない」


へ?


って、事は夏休み中俺んちにいるって事?


マジかよ!?


「……本気?」


若干迷惑そうな顔でさゆりを眺める俺。


でも、きっと天然な彼女は
そんな俺の表情には気づかないだろう


「本気……」


「でっ!!でもさ
せっかく帰ってきてるんだし
ちょっとは顔出したら?」


「嫌なのっ!!」


「何でだよ!?
帰ったほうがいいって!」
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