二股男─甘い誘惑切ない葛藤─
『子供を産むなら勘当だ』


そう言われたさゆり。


あの時は、泣く泣く子供を諦め
俺はさゆりと一緒に両親に謝りに行った。


あの日以来、さゆりの両親とは会っても話はしていないが……


てっきり、さゆりは何も言って来ないし
大学もきちんと行かせてもらってる


だから普通にうまく言ってるもんだと思っていたんだ。


「さゆり?
親とうまくいってないんか?」


俺は、彼女を諭すように
話しかけた。
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