群青の月 〜『Azurite』take00〜
歌うあずるの顔は
いつも凜としていて、綺麗だった
――― あいつはいつでも
自分で立とうとする
それから
歩いて
走ってくるんだ
俺と居た時でも
だからあそこまで
以前よりもっと
そこまでになるまで
誰かに縋って、立ち上がった気はしない
どれだけの努力と
孤独だったんだろう
どこか、空の先で
彼女が飛ぶ事を支えた何かが
あったのか
そんな物や
誰かに
あずるは出会ったのかもしれない