群青の月 〜『Azurite』take00〜





―― 明け方の
少し冷えた、青い空気で目を覚ました



皆、酒を煽って寝てしまい
散らばった部屋に、各々倒れ込んでいる



テーブルから
煙草とライターを取って、外に出ると





屋上の真ん中で


あずるが、長く伸びた髪を 切っていた






「 ――… おい あずる…?」





―― 髪をベリーショートにし

シャツは白で、風に煽られ

ジーンズは501

履いているのはスニーカー








「 ……ただいま リュウジ 」





「 …おかえり  あずる 」





碧い瞳に、涙を溜めながら
子供みたいに、近づいて来たあずるを





―― 俺は自分の腕を組んで



制止した









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