群青の月 〜『Azurite』take00〜
『彼女』が生まれた日
「 少し今夜、外に出るよ 」
「 …え 」
「 カッパも来なさい
独りで置いておけない
命令だよ」
「 …ごめんなさい… 」
「 …今度、ごめんなさいって言ったら
考えがあるからな 」
「 え… 」
「 今、十個位考えたけど
その何かを確実に実行します 」
「 言ってよ!! 」
「 言わないから怖いんでしょ
少し寝るから、曲でも聞いてて 」
カッパの頭を撫でて
ニッコリ笑い、ソファーに横になる
「 ね、ねるなよカカシ! 」
「 痛っ 思い切り乗るなよ!
アジ出ちゃうだろ!
…そんなに怖いなら言わない事
わかったか? 」
「 ……… 」
俺はそのまま、
カッパを上に乗せて眠った
ふりをした
カッパは胸の上に、頭を乗せてはいるが
意識を、
別の音に集中しているのがわかる