群青の月 〜『Azurite』take00〜
咄嗟に背中を向けて、あずるを庇った
「 何だテメエ!! 」と真木が飛び出し
池上が、その真木を止めた
―― 投げられたのは
廊下に置いてあった、長い灰皿
辺りに、吸い殻が散乱している
あずるを後ろに回して
再び前をを見ると
向こうで、騒動はまだ続いていた
灰皿を投げた主
白に近い金色、肩までの髪
根本が少し茶色いから
それは、脱色によるものだと判る
背は180センチ位で
鼻筋の通った、整った顔をしている
しかし
取り押さえ、謝る仲間を尻目に
真木と蹴り合いをしている今は、額に筋
そして仲間に引きずられ
横を過ぎるとき
しっかり、俺の目を見てこう言った
「 死ねよ 」