劇場版 乙女戦隊 月影
乙女グリーンのビームの数倍の破壊力を持つ光線が、前に突きだした両手から放たれた。

光の速さで、光線はブラックを消し去るはずだった。


突然現れた新たな光が、プラチナボンバーを跳ね返した。

「何!?」

乙女プラチナの体に、光線が当たったが、跳ね返り、近くの民家数件を消し去った。

「き、貴様は!」

プラチナは、光線が当たったことより、ブラックの前に立つ戦士にたじろいだ。



「乙女シルバー!」

遠くから、傍観していた蘭花が近くの手摺に走り寄り、身を乗り出した。


「馬鹿な!?乙女シルバーが、なぜここにいる!」

突然のシルバーの登場は、プラチナには予想外だった。


「シルバー!退いて!こいつは、あたしが…」

何とか立ち上がったが、ダメージの抜けきれないブラックは、シルバーを押し退けて、前に出ようとする。

「だけど…ブラック」

「あ、危ない!」

ブラックはシルバーを守るように、前に出た。

プラチナの蹴りが、ブラックに決まり、

ふっ飛んだブラックは九鬼へと戻った。

九鬼は、もともと水路であった川のレンガでできた側面に激突した。

「生徒会長!」

九鬼の方を見たシルバーに、プラチナの張り手が決まる。

「よそ見をするな!」


「きゃあ!」

軽い悲鳴を上げて、ぐらついたシルバーを見て、

プラチナは首を捻った。

「何だ?この感覚は」

プラチナは、自分の握力を確認すると、

「我ら乙女ガーディアンは、ほぼ同等の力があるはず…これ程、差があるはずは…」

「シルバー!」

九鬼は、激突した衝撃で、動けずにいた。


「だとすれば…」

シルバーは、にやりと笑った。

そして、シルバーをいやらしく見つめると、

「もともとの肉体の差!貴様?戦士ではないな」

ぼきぼきと拳を鳴らし、

「貴様を拘束する」

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