劇場版 乙女戦隊 月影
「兄ちゃんより…姉ちゃんの方がいいな」

2つの意見が、決まりかけた時、

一番小さい豆腐が口を挟んだ。

「僕らは、男なんかな?」

その言葉に、2つははっとした。

頷き合うと、

「勿論、あたしは女よ!」

「このすべすべの豆腐肌は、女の証よ!」

そうよそうよと頷き合う2つに、また小さい豆腐が言った。

「根本的に、豆腐に性別はあるの?」


その質問に、はっとする2つ!




その間に、九鬼は南禅寺の中に入った。


国の文化遺産に指定されている三門の前を走り抜ける。

絶景かな絶景かな!

と石川五右衛門が、言ったといわれている場所。

実際は、年代が合わないらしいが…。

現在の門は、一度火災を消失したものを1628年に、大阪夏の陣で死んだ武士をともらう為に、藤堂高虎が再建したものである。


九鬼が門の前を通り過ぎた後、大分たってから、下っぱ達が姿を見せた。




「だから、無理矢理でもあるで、よくなあ〜い」

「女でよくなあ〜い!」

「わかったわ」

三兄弟の意見が、統一された時には、

彼らの出番はなくなった。


「お姉ちゃん…冷めちゃったね」

そして…彼らは、湯豆腐ではなくなった。


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