劇場版 乙女戦隊 月影
「お前は!」

代替えポケホウダインは、十夜を見て、目を丸くした。

「久しいな…ポケホウダイン」

十夜は唇の端を、吊り上げた。

「う、裏切り者が!」

ポケホウダインの言葉に、いたちごっこははっとした。

「ま、まさか!お前は!」

十夜を指差し、震え出した。

「フン!俺は、裏切ってはいない!貴様らが、俺を裏切った!しかし、俺は魔神!月影を斬る!それは、組織の為でなく、俺の中にある悪の為!」

十夜は日本刀を、立てに構えると、唸るように声を出した。

「い〜」

そして、日本刀を横にすると、叫んだ。

「ハンダー!」

十夜の姿が変わる。

メタリックなボディに、単眼の血のような赤い瞳を、魔神軍団に向けた。

日本刀を一振りすると、右足を前に出し、

「シャドウイハンダー…見参!」

「く!」

魔神軍団は、シャドウイハンダーの全身から漂う殺気にたじろいだ。

それは、乙女ソルジャーにはない…悪の殺意だった。



シャドウイハンダー…十夜小百合は、

破棄された魔神ジュウトウホウイハンダーと、月影ロボを合体させ、作られたアンドロイドである。

月影ロボと合体している為、シャドウイハンダーはムーンエナジーを使うことができた。

日本刀が、月の光を受けて輝いた。

「参るぞ!」

シャドウイハンダーは、魔神軍団に斬りかかった。
< 81 / 106 >

この作品をシェア

pagetop