劇場版 乙女戦隊 月影
着地すると、シルバーは飛んでいくダイヤモンドに向かって言った。

「もしかしたら…回収されている可能性もあったが…やはり兄妹!まだしていなかったか」


「乙女スフラッシュ!」

グリーンは、光のリングを放つと、レッドのそばに走った。

「みんな!レッドを囲んで、乙女ケースを突きだして!」

シルバーも、レッドのもとに向かう。

「そして!転送と叫んで!」


シルバーに言われた通り、レッドを囲んだ乙女ソルジャー達。

「急いで!」

シルバーは、乙女ソルジャーを守るように、前に立った。

4人は頷き合うと、自然と声を合わせて、叫んだ。

「転送!」

乙女ケースから、それぞれの色の光が放たれ、輪の中心にいるあたしに当たった。


「させるか!」

あれだけの攻撃を喰らっても、無傷なダイヤモンドがあたし達向かって、突進してくる。

「行かせない!」

シルバーが回り込むと、サッカーのディフェンスのように、ダイヤモンドの足を引っかけた。



「…体が…熱い…」

レッドの戦闘服に火がついたように、炎のようなオーラが上がった。

凄まじいエネルギーが、あたしの全身を駆け巡っているのが、わかった。



「乙女ナイトの誕生よ!」

「乙女ナイトだと!」

足をかけられたが、踏ん張ったダイヤモンドは、シルバーの頬に裏拳を叩き込んでた。

戦闘服から、形が確認できるだけの闘気を放っているあたしの姿を見て、

ダイヤモンドは高笑いをした。

「失敗だな!莫大な力を、コントロールするだけの器ではないわ!」



「レッド…」

あたしの姿を見て、ブルーが心配そうな顔を見せた。


「確かに!乙女ナイトになるには、経験値も…レベルを低い!だから、他の乙女ソルジャーの力を貰い、無理矢理変身した!」

シルバーの回し蹴りを、ダイヤモンドは片手であしらうと、レッドを見た。

「強大な力も、宝の持ち腐れだな!」

シルバーの脇腹に蹴りを入れて、吹き飛ばすと、笑いながら…あたしに近づいていった。

「憐れな妹よ…今、楽にしてやろう!」


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