KISSして【短】
「ありがとっ!
今日は楽しかったよ!」
あたしはにこっと笑って言った。
「じゃあまたね。」
「おう!
ほしいもの考えとけよ!」
亮ちゃんはそう言って帰っていった。
だからー…
ほんとに亮ちゃんの心以外にはほしくないんだってば。
あたしはそう思って小さなため息をついた。
あたしと亮ちゃんは、物心つくころには一緒に遊ぶほどの仲だった。
母親どおしが親友だったせいか、しょっちゅうお互いの家を行き来していた。