KISSして【短】
翌日の夕方、部活後に向かった正門で待っていたのは亮ちゃんだった。
あたしは嬉しさのあまり早足になりながら、運転席をのぞきこんだ。
「亮ちゃん!」
「…ん?来たか。」
寝ていたらしい亮ちゃんは、軽く伸びをして助手席を指差した。
あたしはその指示に従い助手席に乗り込んだ。
「じゃ、行くか。」
亮ちゃんはそう言って車を発進させた。
車の中、テンションのあがりきったあたしはずっと1人でしゃべっていた。
亮ちゃんはときおり笑いながらあたしの話を聞いていた。