KISSして【短】
よしき先輩はずっとなにかを話していて、あたしは相づちをうちながらぼんやりと考えごとをしていた。
徐々に居づらさを感じはじめたあたしに、極めつけの一言が降ってきた。
「てか、亮の好きだった人ってりんちゃん?」
その質問に、あたしは食べていた箸を止めた。
「亮から前に相談受けててさ、幼なじみって聞いてたから。」
「…それは、あたしのお姉ちゃんだよ。」
あたしは潤む涙をこらえて、ゆっくりと言葉をはきだした。