KISSして【短】


あたしの声に、亮ちゃんは伸ばしていた手を止めて、




「…りん?」



さらに困惑した声色であたしの名を呼んだ。









「亮ちゃんは、

あたしのことどう思ってるの…?」



涙目だけど、あたしはしっかりと亮ちゃんの瞳を見つめながら言った。






「亮ちゃんにとっては、やっぱりあたしは幼なじみでしかないの?


やっぱり、あたしはかわいい妹のままなの?」







「…ちがう…」



あたしの声に答えた亮ちゃんの声はかすれていた。



絞り出すような声を聞いていられなくてー…



< 35 / 60 >

この作品をシェア

pagetop