恋するOL!戦うOL!
向坂課長が異動して来て数日後―――
春花さんの不審な行動。
書庫に入って行く姿を見つけて・・・
出てこない・・気になる・・・
そして、私は密かに書庫のドアに手をかけた。
静かに開けると奥で話し声がした。
「何を今さら。」
春花さんの声だ。
「妻とは・・彼女とは別れたんだ。」
向坂課長の声だ。
向坂課長・・・離婚してたの?
「そんなこと私に関係ないわ。」
「あるさ。また、君が間違いを犯すのを黙って見てるわけにはいかない。」
「間違いって?」
「君は彼を愛してなんていない。
なのに、僕のせいでまた彼を縛ろうとしてる、そうだろ?」
「何を根拠にそんなこと・・・
私は一也と結婚するの。あなたなんて関係ないわ。」
「僕への復讐?まだ、続けるつもりか?」
「何のこと?」
「僕はずっと後悔してた・・・君と別れたこと・・・。
君が僕と付き合う前からいろいろとあったのは知ってた。
でも、僕はそんな過去も全て受け入れてた。
でも、君がそれを信じられなかったから妊娠したなんて嘘を吐いて僕に結婚を迫った。
僕は知ってたんだよ。君が妊娠なんてしてないことも。」
「嘘よ。だったらなぜ結婚するなんて言ったのよ。」
「分ってないよ。僕はそんなことどうでもよかった。ただ君を愛してたから。」
「そんな・・・そんなの・・・嘘よ。」
春花さんの声がふるえていた。
書庫のドアのところで中に入ることもできず私は二人のやりとりを聞いた。
そして・・・