恋するOL！戦うOL！

「ねえ、海いつ行く？」

「今度の日曜って思ってたんだけどさあ、車検だったんだ。だから、来週の土曜か日曜かな。」


一也、車持ってたんだ。

そんなことも知らない・・・私。

彼女なら当たり前のことでも知らない。


何でも知りたいのに―――


でも、そんな私の気持ちを察したのか一也が言った。


「あー、車だけど最近親父に貰ったんだ。車検あるから入れ替えるってゆーんでさ。」


そっか・・・

「まあ、お洒落な車じゃないけど助手席はあかり専用ってことで。」


私専用・・・その言葉信じて・・・いいの？

本当は嬉しくてはしゃいじゃうはずなのに、
自分がすごく冷静なの。


些細なことでも疑う自分がいて段々と一也との関係が変わっていく気がする。

前は、『まいっか』とか『考えてもしょーがない』とかって・・・自分をごまかしてたのに・・・。


「何考えてる？」

「えっ？あ、うん・・別に。」

「そ、ならいいけど・・・。」


何だか変な沈黙。・・・・・



それから何をしゃべったかも覚えてない。

必要以上に会話を弾ませてた気がする。


食事を終えて店を出ると一也は一方的に

「あかり・・・今日やめとこ。」

そう言った。

なんで？て聞かなかった。

「分った。」

それだけ言って

「今日はご馳走さま。じゃ、また明日ね。」

って軽く手を振って別れた。

怒りもしないし何も聞かない・・・それが今までどおりだから・・・