恋するOL!戦うOL!
社会に出てもイジメとかってあるって聞く。

会社だって人の集まりだから当たり前。

でも、みんな大人だから学生時代のようなイジメって考えられなかった。


まさか自分に降りかかってくるなんて・・・?

会社内でのイジメは巧妙で、
本人に対する精神的とか肉体的イジメだけじゃなくって、
仕事が絡んでくるってことが大きな違い・・・


「あかりちゃん。先週頼んであった商品っていつ入って来る?」

「えっと、確かもう入って来てるはずですけど。」

「あれ?そう、商品管理の方から何の連絡もないけど・・・ちょっと春花さんに聞いてみるわね。」

「はい。お願いします。」


春花さん・・・

何だか・・・いやな予感がする・・・。


「はい、分かりました。じゃあ至急お願いします。」

薫子先輩が受話器を置くと困ったようにこっちを向いた。

「何かあったんですか?商品まだとか?」

「まだって言うより手配がされてなかったみたい。」

「え?」

「でも・・・手配書渡して・・・。」

「もらって無いって。」

「そんな・・・。私確かに・・。」

「分かってるって。あかりちゃんがそんなミスするわけないし。多分パートのおばちゃんが忘れたんでしょ。」


うんん。違うって分かってた。

だって、私は春花さんに頼んだのだから・・・。

でも・・今さらそんなこと言い張っても無理。

薫子先輩だったからよかったけど・・・

他の上司だったら・・・


スーっと背筋が寒くなった。




春花さんの ―――― 悪意

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