甘い秘密 ～sweets～

「ん～…泊めてあげたいのは山々なんだけどね…。
ほら～…今日金曜日じゃん？明日から学校休みだから、今夜は駿の家に泊まりに行く事になってるの。」


彩花が申し訳なさそうにそう言った。

「そっか～…なら仕方ないね。」

「ごめんね。」

「いいよいいよ。」

とは言ったものの、ホントは全然良くはなかった。

ああ～…

家帰りたくないよ～…

時間止まっちゃえばいいのに～！


「どしたの？家で何かあった？」

ぐだぐだな私を見て彩花は不思議そうだ。

「別に何もないよ～…ただちょっとね～…」

「…あ！
親とケンカした？」

「ん～…そう～…」

そういう事にしておこう。
たとえ親友の彩花にだって言えないもん。

お兄ちゃんにキスされて気まずいなんてさぁ～…―。