甘い秘密 ~sweets~
「やっぱ昼間はあったかいね~。
風はやっぱ冷たいけど。」

晴香は俺を屋上へと連れて来た。

「そうだな。」

ぶっきらぼうに答えて、仰向けに寝転ぶ。

「もぅっ蓮冷たいなぁ~」

そう言いながら、晴香は俺の隣に腰を下ろした。


明るすぎるくらいの茶髪に、明らかに胸を強調しているような第3ボタンまでワザとらしく開けているシャツ。

短いスカートから伸びる脚は、それなりに細い。

髪はいつも巻いている。

メイクはいわゆるギャルメイク。

…ほんとに、よくこの学校入れたなと感心してしまう。


俺は、別にこいつの事なんて好きじゃない。

無論、晴香のほうは俺と両想いだと思っているようだが…―。


俺は、自分のこの想いさえ抑える事ができれば、どんな女だって構わないんだ…―。

< 43 / 82 >

この作品をシェア

pagetop