甘い秘密 ~sweets~
…だけど…


「…何?これ…」

昼休みも終わり、掃除の時間。

私は校庭掃除の当番だったから、外に出ようと玄関に向かった。

靴を取り出そうと靴箱を開けると…―


「ひどい…―」

彩花が顔をしかめた。

私の靴箱の中にはゴミが詰め込まれていた。

ぐちゃぐちゃに丸めたプリント、お菓子の空箱や袋…。


何で私が…―?


思いあたる節なんて全くなかった。


彩花はゴミを全て取り出すと、ゴミ箱に捨てた。


「許せないよ!こんな事するやつ!!」

「…ありがと。彩花。」

私は彩花にお礼を言い、靴をはいた。

「行こ。」

彩花は私の手を取り、歩き出す。


思いあたる事は何もないけど…さすがにいい気分はしないな…―。

午後の授業は早退しよう…

歩きながら、私はそう思った。

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