甘い秘密 ~sweets~
「えっ?」

突然そう言われて驚いた。


「どうせ、うちの両親仕事で夜しか帰って来ないしさ…―って、いや、べつに変な意味は無いけどさ。
ほら、みくちゃんが前聞きたいって言ってたCDとかもあるしっ…―」


谷川先輩も心なしか動揺してるように見えた。


…嫌じゃない。

…嫌じゃないんだよ…―

「はい…。」

私は頷いた。


…でも、何でだろう…―。

嬉しい反面、心のどこか…どこだかわかんないんだけど、そう…―例えるなら、ずっと奥…―

自分でも気づいていないような場所で、拒んでる自分がいた…―。

それが何でなのか、私は全く分かっていなかった…―。


< 66 / 82 >

この作品をシェア

pagetop