甘い秘密 ～sweets～

「ここ…―ですか…？」

谷川先輩の家、おっきい…

私の家の倍くらいはあるんじゃないかっていうくらい大きくて綺麗な洋風の家。

庭も広い。

谷川先輩の家ってお金持ちだったんだ…。

先輩は門を開け、玄関へと向かう。

私もそれに続いた。

カチャリと玄関が開く。

「どうぞ。」

先輩に促され、中へと入る。

「う…わ…」

玄関も凄く広くて綺麗…―。

私が呆然と立ちつくしていると、

「どうしたの？
上がっていいよ。」

谷川先輩にそう言われた。

「お…お邪魔します…」

私はおずおずと靴を脱ぎ、上がった。

「俺の部屋、2階なんだ。」

先輩に案内され、2階にあがり、部屋へと入る。

先輩の部屋は10畳くらいあり、広々としていた。全体をセンスよくモノトーンの配色でまとめてあり、なんだか大人の部屋だ。

自分のぬいぐるみやらでごちゃごちゃした部屋が恥ずかしくなった。

「適当に座ってて。
紅茶でいい？」

「はい。ありがとうございます。」

私がそう答えると、先輩はにっこり笑って部屋を出て行った。