甘い秘密 ~sweets~
首筋…

胸…

お腹…

私のカラダのいろんなところに先輩のキスが落ちる。

時には優しく、時には激しく…―。








…だけど、先輩の手が私の下着の中に滑り込んだ時…―

私の心のどこかが、それを拒んだ。


「…やっ!!」


私の声に先輩ははっとした。


「…ごめん…つい…―」


先輩はそう私に謝って離れた。

「…いえ、私こそ、ごめんなさい…―」

嫌じゃなかったのに、どうして…―。


「私、そろそろ帰りますね。」


何となく気まずくなってしまった私は、家に帰る事にした。

「そっか。送ろうか?」

「いえ。大丈夫ですよ。」

私はできるだけ自然な笑みを浮かべて言った。

「何か…ほんとにごめんね…こんな事するつもりで家に呼んだんじゃなかったのに…―。
俺、ちゃんと待つから。」

「ありがとうございます。嬉しいです。」

「じゃあ、気をつけてね。」

「はい。お邪魔しました。」


谷川先輩の家を後にし、私は家へと足早に向かった。


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