甘い秘密 ~sweets~
「な…何ですか…」

突然、私の目の前に5人の男が立ちはだかった。

全員、髪を金髪に染めてたり、鼻にピアスをあけていたりとガラが悪い。

服装だって、だらっとしていてだらしなかった。


「ちょっと、一緒に来てよ。」

男の1人がそう言った。


何となく危険を感じたじっと身を固くした。


「オラ!
立てよ!!」


ぐいと腕を掴まれ、私はベンチから強引に立ち上がらせられた。


はずみで手に持っていたココアの缶が地面に落ち、まだ残っていた中身が足元に飛び散る。


怖い!

どうしよう!!


私はこの場から逃げる方法を必死に考えた。


けど、そんな私の思いとは裏腹に、男達は、私を半ば引きずるように、公園の脇の林の方へと連れて行こうとする。


< 77 / 82 >

この作品をシェア

pagetop