夢島の手紙
死なせない.....!!
「ハァハァ....」
何とか助かった。

バン!バン!バン...
「隆子!!隆子!隆子ぉ....」

「清瑞....ゴメン!ゴメンなさい...俺のせいだ俺が犠牲になりゃ良かったんだ...」

「いやあああああ!!」
「!!!!?」
大暮の声だ耳を塞ぎたくなる程悲痛な声が響いた。

ゴゴゴゴト、ン.....
天井が降りきったらしい
「嫌だ....隆子!隆子ぉ!....」
大暮の返事はない。

扉の下の隙間から赤黒い液体が流れ出た。

「ま....さか.....」
これ以上考えたくなかった
「ズズっ....ヒック....たっ..たかこォ......」清瑞は扉を叩き続けている
「.....っち!
いつまでモタモタしてんだ過ぎた事根に持ったってしょうがねぇだろが早く帰るぞ」
田野は自分さえ助かれば友なんてどうでも良いという感じの言い方だった。
「お前....正気か....?」
(友達が死んだかもしれない事を分かって言ってんのか....)
言い方は引っ掛かるが確かにずっとココにいてもしょうがない。

「清瑞.....行こう....」
「ヒック...うっ....うん...」

俺は清瑞を背負って前に進んだ
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