Happy garden.【短編】

それを聞いて、どういう顔をすればいいかわからなかった。


誠司さんは謝りながらも、その顔は悪いと思っているように見えない。


わたしの飲み方に呆れたのかもしれない。


そう思うと、その謝罪を素直に受け入れるわけにはいかず、首を横に振った。


「ううん。一気に飲んじゃったわたしが悪いし」


「せやな。日本酒なんてそこそこ度数高いのに、まさか一気飲みするとは思わんかったわ」


「日本酒なんて初めて飲んだから、どれだけ強いかなんて知らなかったの」


「いや、他で割らずに飲むんだから、それなりに強いってのは想像つくやろうに」


誠司さんの笑顔が幼く可愛く見え、ドキッとした。


とっさにそっぽを向いて、「もういいでしょ、別に」と早口でまくし立てると、薬を飲み、グラスを空にする。



わたしは年下と付き合っていただけあって、大人っぽい姿よりも子供っぽい姿に弱いのかもしれない。



特に、誠司さんは黙ってるときの男くさい外見と時々見せる子供のような表情とのギャップに驚かされる。

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