切望と絶望の扉
第四章 覚醒と拳銃


    …暗い…

 …漆黒の中でおれの自我は目覚めた…。

  …ここはいったい…

  …おれは何者なんだ…

 …考え始めた途端、頭に激痛が奔った…。

 …なにも思い出せない…。

 重い頭に左手を当て、頭痛に堪えながら、上半身を起こし、右手を色々な方向へ出してみた。
 するとガシャンという音とともに冷たい液体が指先に触れた。

 どうやら、ガラス製品になにかが入っていたらしい…手に取ると形状はワイングラスと思われた…このグラス…そして、匂いからワインであることがわかった…。

 …どうやら頭痛は軽減してきた…状況を整理しよう…。

 今座っているのがソファーかなんかで、グラスが置かれていたのはテーブル…とすると…

 ここは誰かの部屋なのか!?

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