切望と絶望の扉
明かりは部屋の真実の姿を映し出した。女は胸から大量の血を流し、目を開けたままだった。
…死んでる…。
…左胸から血…他殺だ……この女は誰かに襲われたのだ…。
心搏など再度確認する必要がないぐらい確実な死であった…。
おれの記憶がないのも誰かに襲われたからなのか…。
部屋を見回すと荒らされた形跡はない。テーブルの上に倒れたグラスとそこから滴るワイン…。
これはさっき暗闇の中、おれがやったものだ…ソファーには…ん!?