切望と絶望の扉


     …痛い…!


 洗面台の前で頭を金属バッドで殴られたような痛みにおれは悶え、倒れこんだ。

 さらなる激痛の中、左手に巻いてある腕時計の存在に気付く…。

 針が指していたのは午後…11:50…。

    …あと10分…


 経ったら、誰かこの部屋へ来てしまう…。時間がない…なんとしても逃げなくては…。

< 25 / 27 >

この作品をシェア

pagetop