【企】あんたなんて大ッキライ!!




『な、桃子 桃子ってば!』

あー最悪!
どうして席順が番号順なワケ?!


「いが…『いが、何?』

危ない。

井川って言うところだった


「裕…貴、うるさい」

一瞬、振り向きあたしはそう言い放つ

そしてすぐに前を向く。


『桃子さ、俺の本性…言うなよ?』


「本性?」

井川の言葉に反応しちゃうあたし

でも気になった。


井川の言葉の意味


『昨日の俺

クラスでの俺と全然違うだろ?』

あぁ…そういうことか。
やっぱり違うんだ。


「言えるワケないじゃん

実はすごく自分勝手でエロイんだよ、なんて」


『おい、なんだよそれ。

まあ否定はできないけどな』

クククッと笑う井川


否定はできない、って…認めるんだ?

余計最悪だ。


自分勝手でエロにもう1つ付け加えることにした。


『ナルシスト』

きっと井川は自分が大好きだ。

うん、絶対そう。


はぁ~

どうしてあたしはこんな男に目をつけられてしまったんだろう


今まで約16年生きてきたけど
こんなに最悪なことはなかった。






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