愛だけに愛
「愛ちゃん、彼氏いるの?」




ソファに一緒に座らされて、




ビールを片手に話しかけてきた。




リョウ君も春みたいに




顔が真っ赤だった。




「・・・・」



いないよ・・・



いない・・・



言葉が、出なくて。




つまった。




「いるの?」




左右に首を振った。




「あぁ、そう。良かった」




良かった?



なんで?




あたしに彼氏がいなくて良かったって





どういう意味なの?




リョウ君・・。
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