愛だけに愛
「なんもねぇよ。ただ・・・」




そこで言葉を詰まらせるリョウ。





「ただ・・・?なに?」




どんどんと、下駄箱に近づくにつれ、



人が多くなっていったのに気づいた。





「お前と学校で会えなくなるから」




・・・え?




リョウ・・・。






リョウは、





今までに見せたことのない、





表情をあたしに見せた。






その顔に少し緊張を覚える。






少し、赤くなった頬。





涙目になった両目。





リョウ・・・。


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