いつも笑わせてくれる貴族


「いや、そんなことないですよ」

「えぇ!?だって俺やって14秒で真帆ちゃんと同じやで」

………ま、じ、で!?

なんかどう返事しよかな。



「陸上選手なれば?」
ニコッと笑う笑顔。

今の照りつける太陽とは違って、なんだか爽やかな太陽みたいや。

「いや、うちは陸上選手は無理ですよ!!うちデザイナーなる事が夢なんです」

「まじで?俺もデザイナー志望やねん!!まぁほんまの夢はお笑い芸人やけど(笑)」

………お笑い芸人か!!

何気に笹倉先輩、顔少しイケメンなんやしお笑い芸人はちょっとな…。

「俺、デザイナーとかよう昔から夢やってん。お笑い芸人とかもずっと前から。でもここ(中学)ってあんまそれに関する部活ないやんけ」

「うんうん」

うちは何故かマジマジと聞いてた。
まだ先輩は話を続ける、


「とりあえず体力つけよう思て陸上部入ったんやけど、やっぱ陸上よりバスケやな……」

……バスケの話移りましたか。

「俺な、中1までバスケが大好きでバスケ習ってたしバスケ部入ってん。でも、なかなか俺よりうまい人がいいように集まって俺あんま試合出れなかったんや。それがイヤやから陸上部入ったー」

案外、そんな理由で入ったのは意外やなぁ。

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