いつも笑わせてくれる貴族
希由の事より、やっぱ石田さんのほうが大切や。
でもお笑い芸人と一般人なんてかけ離れとる。
会う日も少ないもん。
きっと石田さんと私にかなり間ができてまう。
あぁもうヤや。
「ゆかりどしたん?」
「あ?」
「今日いつもよりボーっとしとるで?」
……なんや、真帆も気付くんか。
「………んー、」
「なんかあったら今日相談乗るわ!今日も泊まるやろ?」
「うん」
すると希由がトイレから出て、教室に戻った。
暇で携帯を開いたら、着信一件入っててオトンから電話があった。
急いで廊下に出てオトンに電話を掛ける。
2コールで電話に出た。
「オトンどないしたん?」
『もうオカンと離婚した』
「ん?え?離婚……?」
私は一瞬思考回路が止まって、頭が真っ白になった。
「…………なんで……?」
『まぁ喧嘩もあったし……しゃあないな。えみりはオカンについてった。オカン達が家探すからオトンとゆかりはあの家に戻るで』
な、……離婚……?
いつ離婚決めた?
なんで離婚なんかしてんねん…。