いつも笑わせてくれる貴族


「カレカノみたいやんな」

石田さんはははっと笑った。
考えてる事同じですやん。


「そういやな、笹倉の好きな人、あの真帆ちゃんっちゅー子かゆかりちゃん、どっちかやねん」

急に笹倉さんの話をしてビックリした。


「俺的に、ゆかりちゃんや思ってんねん」


「え?私が?」
キョトンとする事しかできん。

私は石田さんが一番なんですけど。


「笹倉は中学生の時真帆ちゃんの事、気になってる言うてたなぁ……でも大学でゆかりちゃんと知り合った時以来むっちゃゆかりちゃんの話すんねん」

笹倉さんがこんな私好きになってくれますか?

いや、ないない。

「ゆかりちゃんは、誰が好きなん?」

……好きな人にそんな事言われたら、言えへん。


なんちゅーか言えん。


質問に質問被せよう。

「石田さんは?」


「俺?………いぃひんよ好きな人なんて」


「んじゃああの真帆のメールとかは?」

私は勇気持って言った。

石田さんはははっと笑った。

「俺と笹倉と真帆ちゃんは同じ中学校やってん。中学ん時から笹倉がおすすめ言うてたのに今頃メアド教えてきたんだよ」

んじゃあ、好きちゃうんか…。

はぁ…………、少しホットした。



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