いつも笑わせてくれる貴族
「ほんま笑顔かわええな!!」
「………」
照れるわ。
そしてまた石田さんは、大きい手で私の頭を撫でた。
くしゃっくしゃに。
「…………ゆ、かり?」
部屋のドアの所に、ポツンとオトンが立っていた。
「あ、オトン…」
「彼氏できたんか…」
「ちゃうよ!?この人はうちの大学の友達の人みたいな……」
オトンは、バタンとドアを閉めて部屋を出てった。
「なんか………ごめん」
「ええよ全然」
石田さんは笑った。