アイコトバ

「でもな…?」

『自分は大切にしとき』

泣き崩れた私は、頷くことしかできない。
でも、痛いほど伝わってきたよ。

「まぁ、ホストの俺が言うなやー!てな。……あれ、驚かれへんの?」
「うん、だってそんな感じしたもん。でも流星は、きっと優しいホストだね。」

だって、その黒いスーツにあの場所=ホストでしょ。それ以外考えられない。面と向かって聞いたら、やっぱ驚きだけど。

やっぱホストって職業柄、女の子を言葉巧みに口説いているイメージがある。
でも、この人の言葉は本物だ。そう感じるんだ。

「ん―…」
頭をボリボリ掻いて“おぅ”だって。照れてるのかな?

そんなわけないか。

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