制服姫
何度目かに行ったある日、私はまたあの男に会った。

「おい。」

「えっ…。あ、あの時の…。」

「何してんだ、また自殺か。…今日は別に死にたそうにして無いな。」

「だから死にません。…でも、私本当に死にそうに見えてたんですか?」

「ああ。すげー暗い顔してた。」

「そうですか…。…じゃあもう慣れちゃったのかなあ。」

「何に?」

「…日常。」

「日常ね…。いじめられてんのか?」

「いいえ。私には親友もいますから。だけど…何となく。中学の時から疲れたら屋上に来てたんです。」
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