制服姫
「…トウマさん。」

「なんだよ。」

「この前言ってたじゃないですか。俺に惚れた?って…。」

「ああ。でも…冗談だから重くとるなよな!」

「あの…。私…。」

今ならなんだか言えそうな気がした。

ううん、屋上のあの雰囲気じゃない、今この時しか言えない…。


「トウマさんのこと…好きかも…です。」


言ってしまった。

私は恥ずかしくて、怖くて、トウマさんの顔が見られなかった。

トウマさんも黙っている。

やっぱり…ダメだよね。
そんな…屋上で会うだけの女子生徒なんて…。

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