制服姫
てっぺんが近い。
頂上から見下ろした景色は、どんなに綺麗だろうか。

「…俺、木下とならそういうのもいいかと思うんだ。」

「…え…?」

頂上だ。私達、今地面から一番高い所にいる。
でも…そんなのを見ることは出来ない。
だって、目の前の西原くんがあんまり真剣だったから…

目を、離せないんだ。


「俺、木下が好きだ。」



降下していく。私達、地面へとゆっくり降りていっている。

だけど、私にはその動きを感じとることが出来なくて、この空間だけ時が止まったような感覚さえした。

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