制服姫
咲希は、涙を拭うと私から視線を逸らし、環さんの方に向き直る。

そして…。


「私が、名桜に行けば本当に河北は大丈夫なんでしょうね。」

「うん。…保証するよ。」

「なら…。」

ダメ、と言おうとした時にはもう遅かった。

咲希は、私にも環さんにもはっきりと伝わる声で、言ってしまったのだから。




「私、名桜に行く。」

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