Februaryの奇跡


三島さんの高校時代を知ってる三宅さんが、
なんだか羨ましくなった。


「三宅と三島だからさ、いつも席近かったんだよね。
それで今では親友だよ」


懐かしそうに、前を見る三宅さん。

きっと、高校時代を思い出しているんだろう。


「西井さ、
茅のこと好きなんだろ?」

「え?」

「違う?」


三宅さんに、気持ちがバレていたこと。

なんだか恥ずかしくなって、下を向いてしまった。


そんなあたしを見た三宅さんは、口を開いた。


「やめた方がいい、とは言わないけど、あいつは手ごわいぞ。
諦めた方が、西井のためだと思う」




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