Februaryの奇跡
少し真剣な顔で、三宅さんは言った。
“手ごわい”
その意味が、あたしは分からなかった。
「何か…あるんですか?」
あたしは、三宅さんに問いかけた。
あたしの方を振り向いた三宅さんを見て、
聞かなければ良かったと思ったけれど、遅かった。
あたしは、家に着くなり、
三宅さんが教えてくれた言葉を思い出した。
三島さんの過去。
『茅は、高3のときに、当時の彼女を事故で亡くしてるんだ。
卒業してから1年間、ずっと家に閉じこもってた。
そのあとに大学進学を決めたから、未だ大学生ってわけ』
三島さんにそんなつらい過去があるなんて、思ってもみなかった。
その日、
やっぱりコンビニには、行けなかった。