Februaryの奇跡
驚いて顔をあげると、
優しく微笑む茅くんがいた。
「詳しく言うと、さっちゃんのチョコを、待ってた」
「え?」
次々と発せられる言葉に、頭がついていかない。
あたしのチョコを待ってた?
それって…
「これ…」
あたしは、持っていたチョコを、茅くんに手渡した。
それを、受け取ってくれる茅くん。
「好き…です」
同時に、あたしは呟いた。
その途端、こらえきれなかった涙が溢れ出した。
「好きです、好きなんです…
三宅さんから、元カノの話も聞きました。
それでも、ずっと好きでした」