Februaryの奇跡
涙と一緒に、溢れ出した想い。
好きすぎて、こらえきれなかった。
伝えずには、いられなかったんだ。
泣くあたしを優しく引き寄せたのは、
ぎこちない、茅くんの腕だった。
「俺も、さっちゃんが好き」
茅くんの口から小さく聞こえた、好きという言葉。
その言葉に、
あたしの涙は止まるどころか、どんどん増して。
「彼女のことは、ずっと忘れられなかった。時間が過ぎれば過ぎるほど、想いは募っていった。
俺はもう、恋はできないって思ってたよ」
耳元で聞こえる、茅くんの声。
あたしに語りかけるように、ゆっくりと喋る。