Februaryの奇跡
次の日、いつものように出勤した。
2月の朝は、まだまだ寒い。
縮こまりながらも、開店の準備をする。
その日も、いつもと変わらない日に、なるはずだった。
お昼を過ぎた頃、
扉にかかっている鐘が鳴った。
お客さんだ。
「いらっしゃいませ」
お客さんを案内するのは、あたしの仕事。
いつものように、入口まで行くと。
「え………」
そこに立っていたのは、
あのコンビニにいる、三島さんだった。
「どうかしました?」
固まるあたしを見て、不思議そうに声をかける三島さん。
「い、いえっ、なんでもないですっ」