いまだ知らない、恋心。【短編】
だから気付かなかった。いや、もしかしたら見えないふりをしていたのかも。自分が持ってるはずのないモノに、気付きたくなかったからかもしれない。



「スージー見て見て!俺の彼女!かわいいでしょ。」


「私に聞かれても分かんない。他の人に聞けば。」



それしか答えられなかった。


別に、神崎が彼女つくろうと勝手な訳だし。


私には関係ないはずなんだ。


ちょっと苦しいのは、もっている喘息のせい。


そう決め付けた。


もう気付いていたのに、認めたくなくて。


見えないふりをしたんだ。



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