いまだ知らない、恋心。【短編】
そうして私達は3年生になって、会わなくなった。あいつはちょっとバカだったから、クラスを下げられた。


私はまだ恋を知らない。

てことにしておく。


気付かないでいいと思う。


だってさ、


私があいつに対して恋愛感情を持っていたとしても、友情の方がずっと大きくて、消えてしまうぐらいの物だったのだから。



会わなくなって、私はもとの生活に逆戻りしたけど、


神崎が勝手につけてくれちゃった”スージー“ってあだ名を、


ちょっと、大切に想っている。(恥ずかしいから、墓場まで持って行くつもりでいたりするんだけど。)



それでもいいと思わない?


今度生まれてくる恋心は、


あの時の物より大きくなりますように。




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