天使のララバイ
その正体が天使だということはもちろんしっていたけれど、
寝ているフリをしてシカトした。
気づけば、もう2時になっていた。
「ねぇ、起きてるんでしょ?」
…なんでわかるんだ。
あぁ、今日はすっぴんだったからクマを見たのだろうか。
それにしても何の用があってあたしの部屋に入ってくる?
なんのため?
…もしかして、天使じゃなくてただの変態だったとか?
いや、それはないと思うけど。
これが天使のいう『とっておき』なら最悪の事態しか想像できないのは当たり前だと思う。